【舞台鑑賞_02】EXODUS(出エジプト記) & BIEGUNI-HARNASIE // ポーランド国立バレエ団

2021年11月14日、
・EXODUS(出エジプト記)
・BIEGUNI-HARNASIE
を見に行きました。

1時間〜1時間半の作品が 2作品 見られる舞台です。
どちらも今シーズン世界初演の、ポーランド国立バレエ団オリジナルの作品です。

 

EXODUS(出エジプト記)

EXODUSは、英語で「出エジプト記」。
調べてみると旧約聖書の2冊目なんですね。
その主なストーリーは、モーセという人が
エジプトで虐げられていたユダヤ人を連れてエジプトを脱出するというもの。

初め、舞台には紗幕(舞台が透けて見える薄い幕)がかかっていて、
砂に絵が書いてあるような…そんな情景が広がっており、

その絵が動き出すことから舞台が始まります。

実は絵に見えたのは特別な舞台装置に登ったダンサーたち。
壁に棒がたくさん刺さっているようなセットを登ったりおりたり、
縦横無尽に移動する様子が不思議で荘厳…。
音楽も同じ旋律が何回も繰り返されます。

全体的に迫力があり、照明の使い方がかっこよかったです。

中盤には大きな白い箱を組み合わせたような大規模セットが登場。

わかりやすく言えば、アパートの部屋の窓を外から見ているような見え方。
(決して日常的なものではないけど)

その縦4×横8のセットの中で、ダンサーがそれぞれ踊ったりポーズをとっているんですが、
セットによって舞台の視界いっぱいにダンサーの様々な動きが表現されていて、
照明によって影まで映えて…とにかくめちゃくちゃかっこいい。

その大規模セットを背景に、ソリストの方々が舞台中央で踊ります。

ソリストの方々の踊りは、
長い道のりを逃げる中での苦難や人間ドラマが表現されているようで、
見ていて苦しかったな…。

途中、黒いインクが小道具として使われていたんですが、
結果的にそれが、泥にも血にも見えました。
演出家の方が、何を表現したかったのかは…観客に委ねられているのかも。

気づいたら涙が頬を伝っていて…
全力で拍手していました。
男性2名で踊るデュエットもすごい拍手だったな…。

その後、オペラの声楽団が登場して歌が入ったり
子供が出てきたり(なんの象徴かまで勉強不足でわからなかった)…

最終的には、全員バタリと倒れておしまい。

劇中、何度もリピートした旋律が耳に残っていて、
見終わった後の余韻が…止まらなかったです。

BIEGUNI-HARNASIE

2作品目は、より現代に近い雰囲気の作品。

子供と女性がいる部屋からスタート。
女性は、旦那さんとうまくいってない感じが伝わってきます。

カラフルなドレスの人たちと踊り出して….

場面が変わって、白い妖精のような人が出てきて
いつの間にか結婚式のシーンになって、そして

最後には同じ部屋に戻ってきて…。

***

パンフレットにおそらく場面の説明はあれど、
ポーランド語がわからないので、全然読めず…

舞台からは的確にストーリーが読み取れなかったんですが、
現代の既婚女性の葛藤や悩み、閉塞感が表現されていたのかな?
と受け取りました。
(違ってたらごめんなさい…やな)

ダンサーさんのバレエは間違いなく素晴らしかった。
何よりこの作品では、
日本人ダンサー 海老原 由佳さん のバレエが見られて嬉しかったな…♡
細くてしなやかで可憐な感じ…。とても好きだった…。

***

これまでバレエ公演といえば、
「くるみ割り人形」「眠れる森の美女」「ジゼル」…といった
有名なクラシック全幕物ばかり。

全く新しい作品を見られたのはすごく面白かったし、
ダンサーの方々がタイツで登場し
アクロバティックに舞うバレエを見られたことで、

バレエって芸術なんやなあ…ということを改めて感じた体験でした。

公式動画

ポーランド国立バレエ団公式の予告編はこちら。

▲Trailer /
引用元:Teatr Wielki Opera Narodowa

ポーランド国立バレエ団の公演を観るには?

公式サイト(OPERA NARODOWA)からチケットを買うことができます。
開演時間(青)の隣に “Balet” と書いてあるの(水色)が、バレエ公演です。

チケット画面

演目はシーズンごとに変わります。
チケットのページでどんな作品が公演されるか確認されてください。

コロナ禍での舞台鑑賞

※以下は、2021年12月18日
ポーランド国立バレエ団の舞台鑑賞をした時点での情報です。

変更の可能性がありますので、都度、情報を確認してください。

ポーランド国立バレエ団では、コロナのため、万が一に備えて、
入場の際、連絡先などの個人情報を記載した紙を提出する必要があります。

チケットを確認する入り口前でその紙をもらい、
その場で書くことができます。事前印刷の必要はありません。

用意されているペンの数は多くはないので自分で筆記用具を持っていた方が、スムーズに入場できます。

ワクチンは必須ではありませんので、未接種でも鑑賞できますが、
ワクチン未接種者の席数は限られていると聞きます。
(会場の中で未接種者の割合によって入場制限がかかるため。)
接種していた方が、チケットは取りやすいでしょう。

鑑賞の服装

おしゃれをして見に来る方が多い印象を受けています。

女性の中にはワンピースやドレス、足元はヒール。
男性はタキシードを着る方も、ジャケットに革靴の方もよく見かけます。

とはいえ、特に決まったドレスコードはなく、
入場制限がかかるということもありません。

カジュアルな格好でも問題なく鑑賞はできますよ。
コロナ禍ではマスクは必須です。