02.「あっ、またポーランドが私を呼んでる?」- 不採用に背中を押された話

◎この記事は、2020年11月17日に、noteにて公開した記事と同じ内容です。

こんにちは。あやです。

さて、前回の記事で、偶然の出会いがあって、
日本から住居を決められて渡航がかなったというお話をしましたが、

他にも「うわ〜タイミングだな〜」と思った出来事があります。

ポーランドの日本語学校の求人を見つける前に、私は関西にある日本語学校の非常勤講師の採用試験を受けていました。

日本語教師の採用試験は、学校によって形態の違いはもちろんありますが、その多くが、履歴書・職務経歴書の審査→面接→模擬授業という流れです。

模擬授業とは、実際に与えられたテーマ(例えば、「教科書第×課の「〜〜は、〇〇が好きです。」の文法」など)に沿って、授業デモを行うことです。授業の流れやどのような手段を使って何を教えるのかを考え、授業進行の設計図とも言える「教案」を作成し、その上で、その教案に沿った授業を実際にやります。教案は、学校に提出します。

今回の日本語学校も同じ形態の選考で、面接と模擬授業を同時に行う採用試験でした。私にとって、模擬授業のある選考を受けたのはこれが初めてです。

実際に受けた面接では、なんとなく先生方との感触もよく、
模擬授業での反応もいい反応がそれなりにあり、手応えがあったので、
「あっ採用が決まったかな?」と、期待をしていたのですが、

残念ながら結果は不採用。民間の多くの採用試験と同様に、特に理由も知らされることがなく、お祈りメールが来ました。

そもそも就職活動は、その組織と縁があるかないかが重要なものだと私は考えているので、縁がなかったものだと受け止めました。

数日が過ぎた後、次に受けたのがポーランドの選考です。
ありがたいことにご縁があり、こうしてポーランドに来ることになりました。

ところが、この選考結果が出てポーランドへの渡航準備をはじめた矢先、先日の関西の日本語学校から連絡が。

「先日は不採用の連絡を送りましたが、あなたの授業はよくまとまっていました。よかったら水曜日〇〇時から1コマ担当しませんか」

メールの内容によると、私の問題点は経験値の低さだったと。授業自体は問題がなかったから、週1コマだけ担当しないか、とのことでした。

おそらく、経験のある先生が採用を辞退され、次点の私に声がかかったのだと思います。大変ありがたいお話でしたが、すでにポーランド行きを決めていたので、丁重にお断りしました。

ここで思ったのが、もしも最初から関西の学校に非常勤講師で採用をされていたら、私のポーランド行きはなかったかもしれない、ということです。

ポーランドに来る直前まで、私はとあるゲストハウスで生活をしていて、そこでの日々が毎日楽しくて、とても気に入っていました。また、日本語教師の学校に通う傍、特別養護老人ホームで介護職員として働いていました。介護業界を目指す外国の方が増えてきているので、将来的に日本語教師のキャリアに活かせると思い、はじめた仕事でしたが、介護職自体が自分にあっているようでとても面白く、楽しい仕事でした。

実際にどうなっていたかは知る由もありませんが、もしもこの学校に内定していたら、コロナウイルスのリスクがより高い国に行くことは避け、好きな環境に仲間と住みながら、介護職員と日本語教師を掛け持ちして、勉強を続ける選択をしていたかもしれません。ポーランドに行くという未知の環境へ踏み出すのを躊躇していたかもしれません。

そう思うと、全てがタイミングで、この学校の不採用通知にすら、背中を押された気がしています。

どれも、単なる偶然でしょうけどね。笑